
ハナレグミが憧れの存在。Lilubayが目指す、あたたかくやわらかな音楽
スリーピースバンド・Lilubayが、自身の音楽のルーツや、楽曲『Knock』に込めた想いを明かした。
J-WAVE(81.3FM)で放送中の番組「SONAR MUSIC」内で、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。本記事は、過去の放送から、Lilubayの皆さんの楽曲に込めた想い、アーティスト人生に影響を与えた楽曲との出会いについてのお話をご紹介いたします。
※J-WAVE NEWS 2023年4月4日掲載記事を一部編集し転載しています。
自分たちらしさは、楽曲から景色が見えやすいところ
2019年に西村“コン”(Dr / きのこ帝国)、タグチハナ(Vo, G)、バンビ(B / 可愛い連中、ex. アカシック)によって結成されたLilubay。addとして活動をスタートし、2021年10月に現在のグループ名への改名を発表している。それぞれキャリアと個性のある3人がまとまり、特定のジャンルにとらわれない抜群のアンサンブルを生み出している。そんなLilubayが改名後、初のEP『Home away from home』を3月1日に配信リリース。今回は同EPについて、そしてリード曲『Knock』でどんな自分たちを表現したのか、語ってもらった。
タグチハナ:私たちは3月1日に2年半ぶりとなるEPをデジタルリリースしました。すごく久しぶりの制作で、タイトルが『Home away from home』となっていますが、これには「たとえ離れていても、故郷や我が家のように思える場所」という意味が込められています。温もりを感じられる作品になったかなと思います。
西村“コン”:今のバンドのムードと方向性が詰まった作品になったと思います。「Lilubayで何を聴けばいいか?」と聞かれたときに「これを聴いてもらえたら」と答えられる作品になりました。
タグチハナ:今回はリード曲『Knock』がどんな楽曲になったかということですけど。
西村“コン”:この曲はEPの方向性を決めた後に、最初にできた曲で、浮遊感とゆったりとしたビート、幻想的な歌が特徴的な作品になったかなと思います。現実と非現実が交差するような感じが曲の中にあって、それに伴って、リズムのアプローチがシャッフルとステイで入れ替わったり。ミニマムな中に、変わったアレンジが詰め込まれているのが、自分たちらしいなと思っています。自信のある1曲です。
タグチハナ:そうだね。
バンビ:できたときは、みんなの頭の中で、“夜の高速道路”というイメージが描けていました。そういう意味でも、自分たちらしさは、楽曲から景色が見えやすいところなのかなって。
タグチハナ:確かに曲を作り始めたときから、頭の中で映像が流れていることは多いです。この曲は自分的にもそれができた感覚があって。コロナ禍でなかなか大切な人たちと会えないときがあったけど、頭の中で「その人たちに届けたい」っていうイメージもあったので、歌詞にはそういう描写が入ってます。
「大切な人に届け」という気持ちが詰まった大事な1曲です。聴いていて、すごく気持ちが良い曲だと思うので、車の中とか散歩中のお供にして欲しいです。
ハナレグミは「本当に素晴らしいシンガー」
個性的な3人が音を奏でるバンド・Lilubay。そんな3人のルーツとなる1曲は?
タグチハナ:私たちは年齢もこれまで演奏してきた音楽も異なっていて、ルーツもさまざまなんですけど、その中でもバンドを結成してから、自分たちはこういう音楽性を目指したいと思いが一致した楽曲があって。それは、ハナレグミさんの『家族の風景』です。
西村“コン”:メンバーはもちろん、僕もハナレグミさんは昔から大好きで。きのこ帝国時代にはタイバンもさせていただいたことがあるんですけど、本当に素晴らしいシンガーで、アコギを弾きながらあの世界観を作っていることにすごくリスペクトがあります。僕たちも、アコギを主体とした歌ものバンドなので、すごく影響を受けています。カバーとかもさせていただいていて、自分たちのルーツになっているなと感じています。
タグチハナ:私たちにとってのチャレンジは、3人であたたかい気持ちになれる、やわらかい音楽を奏でることでした。そういう意味でも、ハナレグミさんは憧れの存在ですし、いつかは私たちも野外ライブとか、自然の中でのライブなどをやりたいという気持ちがあります。それを目標に、今はいろんな楽曲を作っているところです。
バンビ:ハナレグミさんは声もすごくて、楽曲もとても好きなんですけど、例えばハナレグミさん自体をよく知らない人でも、ハナレグミさんには、この曲知っているって作品が多いと思うんです。いずれは、僕たちもそういう存在になっていきたいですし、目標にしている偉大なミュージシャンですね。
ホッと心が温まる歌声を持つハナレグミ。多くのミュージシャンがハナレグミの楽曲に出会いその歌世界に魅了されているが、Lilubayにとっても大きな存在であることは間違いないようだ。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。
