見出し画像

財務諸表の読み方からユーモア接客術まで!今注目の「学べるアルバイト」とは?

リクルートで働くその道のプロが「仕事探し」や「学び方」「美容」や「食」といった様々なテーマの最新トレンドについて語るポッドキャスト番組『トレンドランナー』。第七話は「アルバイトの最新トレンド」。タウンワーク編集長をゲストに迎え、「学べるアルバイト」について聞きました。

藤井:リクルートがお送りするポッドキャスト「トレンドランナー」。タウンワーク編集長の柳谷元樹さんにお越しいただきました。よろしくお願いいたします。

柳谷:よろしくお願いします!

最近のトレンドは「スキマ時間の活用」

八角:「タウンワーク」といえば、全国のアルバイト・パート求人を網羅する日本最大級の求人サイトですが…、最近のアルバイトに何かトレンドってありますか?

柳谷:学生を中心に、「スキマ時間」を活かしたアルバイトが流行っていますね。

藤井:ちょっとした合間にアルバイトするという意味だと思いますが、いま「スキマ時間」がなぜアルバイトのトレンドになっているんですか?

柳谷:はい。学生は、自由な時間が少なくなっていて、「自分の自由時間をどうにか有効活用したい!」という欲求があるんですね。

でもシフトのオーダーを店長に入れるときに、店長から「その時間入れないよ…」と言われて入れないケースって結構あります。自分の好きな時間にアルバイトできないことが学生さんの困っているポイントです。

でも最近雇用側は、長い間人手不足が続いていて、週5で働ける人もなかなか採用できなくなっているので、シフトを細かくして、時間に合う人を集めたいというニーズが広がってきているので、両者のニーズが細かくマッチングしやすくなってきていると思います。

画像1

藤井:確かに学生さんも自分の都合がつきやすい時間に入りたいっていうのは昔からあったかもしれないですね。それが、現代ではスマホの普及もあり、スキマ時間のバイトができるようになってきた、と。

柳谷:タウンワークの事業部では「ジョブクイッカー」というサービスをご提供しています。まさにスキマ時間を活用した“スポットバイト”を探せるサービスです。スマホで登録するだけで、自分の空いている時間ですぐに働けるサービスです。

様々な業種で広がるスキマバイト

藤井:人手に困っている企業もあるということですが、実際にどんな業種でスキマ時間のアルバイトが多いのでしょうか?

柳谷:結構幅広くて、倉庫作業といった時間を切りやすいバイトから、飲食店の皿洗いや接客だけに絞ったバイトのように、業務を分解したバイトもスキマバイトでは広がってきています。

藤井:いいですよねぇ、ちょっとしたアルバイト、やりたいですね。皿洗いだけで接客しなくていいとか、雇用側も仕事を単位で切り出すっていう努力をしているということですね。

柳谷:そうですね。まさに企業さんもすごく努力されていますね。

藤井:雇用側も単に仕事を切り出すだけじゃなくて、隙間時間に働き手がすぐできるような作業を特定しているんですね。

柳谷:狙ってやられている企業、店舗はマニュアル化したり、現場のオペレーションを整理されてますね。

仕事をしながら’学べる’アルバイトとは?

八角:さて、今回柳谷さんにお伺いしていくテーマが…「学べるアルバイト」なんですが、まず「学べるアルバイト」とはどういうものなんでしょうか?

柳谷:弊社リクルートジョブズから2019年に「学び場イト」というキーワードで発表させていただきました。

これまでも企業からすると、正社員向けには研修を準備して、人を育てるということは当たり前でしたが、これからは、アルバイト・パートスタッフ向けにも学習環境を提供、投資して、生き生きと現場が働いて、企業も元気になっていく。その事例が広がり始めていることを表しているのが「学び場イト」というキーワードです。

アルバイトと「その場に行って学べる“場”所」という意味合いをかけています(笑)

画像2

藤井:ですね(笑)。では、実際に学べる「学び場イト」のタウンワークで紹介したお仕事の例があれば教えてください。

柳谷:いろんな業種の企業さんが「学び場イト」に力を入れています。たとえば「KICHIRI」という飲食店を運営する企業は学生のアルバイトの方が多いんですが、特徴的なのが研修制度で、なんと…51種類もあります!

ありとあらゆる研修制度があって…、おもしろいのだと「ユーモア接客術講習会」といった研修があります。

「ユーモア接客術講習会」では、お店のメニューにあるアボカドをディップにして作る「ワカモレ」を中心としたパフォーマンス料理を盛り上げる手法を学べます。

その他に、「リーダーシップ」や「店舗の財務諸表を読む」といった講座を学生向けにやっています。こういうことをやっていくと、受講する学生も単なるバイトではなくて、自分の社会勉強として、やる気を持って、現場で働いて、事業に貢献する流れが起きています。

企業の成長にもつながる?様々なメリット

藤井:企業もアルバイトを戦力にするために様々な研修を「学び場イト」で提供していると思いますが、企業側の具体的なメリットってなんでしょうか?

柳谷:こういう取り組みを続けることで、離職率が下がったり、売上が上がったりというようなことが起こっていて、まさに事業の成長に直結した影響があると言われています。

例えばサービス業のように、現場でアルバイトの方が数多く活躍されていて、アルバイトの接客の質が、企業の提供価値に直結するような事業の場合は特にそういう傾向があります。

藤井:なるほど。きっと学校の勉強と、働きながらの学びというのは種類が違うと思いますが、「学び場イト」もお客さんと接客のなかで学ぶから、深い学びな気がしますね。

柳谷:そうなんですよね。学生さん向けにアルバイトをする目的を調査すると、「食費・生活費」「レジャー・旅行」が上位に上がりますが、ここ3~4年で少しずつ上がってきているのが、「貯金」と「社会勉強・自己成長」なんです。

単純に時給目当てで働くだけじゃなくて、職場、アルバイトの場所で学んだことを自分の人生に役立てたいというニーズが働き手の側の人にも広がっていき始めていると思います。

今後のアルバイトのトレンドは?

藤井:おもしろいですねぇ。さて、「スキマ時間」から始まり、「学び場イト」というバイトが学ぶ場所に変化してきたトレンドが見えてきたところで、最後に今後のアルバイトのトレンドがどのように変化していくのか教えてください。

柳谷:はい。働いてお金を稼ぐ以上の意味を求める方向に、働く側の目的や価値が変化してきています。さらに仕事とどう出会うのかという形が、技術の進化や企業努力も含めて、どんどん簡便になって、前よりも働きやすくもなっています。実際、学生のバイト就業率もここ3~4年ずっと上がり傾向なんです。なので、今まで働けてなかった時間でも、働くということができるようになっていく流れは、今後も変わらないと思います。

藤井:ということで、今回のゲストはタウンワーク編集長の柳谷元樹さんでした。ありがとうございました。

八角:ありがとうございました。

柳谷:ありがとうございました!

▼ポッドキャストはこちら


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!