
chelmicoの“なんか楽しそう”な存在感─RIP SLYMEとの出会いに影響を受けて
2人組女性ラップデュオ・chelmicoが、自身のルーツとなる楽曲、そして楽曲『O・La』に込めた想いを明かした。
J-WAVE(81.3FM)で放送中の番組「SONAR MUSIC」内で、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。本記事は、過去の放送から、 chelmicoの二人の楽曲に込めた想い、アーティスト人生に影響を与えた楽曲との出会いについてのお話をご紹介いたします。
※J-WAVE NEWS 2022年06月14日掲載記事を一部編集し転載しています。
強く言い切らないところがchelmicoらしさ
2017年9月に『Highlight』がJ-WAVE「SONAR TRAX」に選出され、当時スタジオライブも行っていたchelmico。その後、2019年8月に『Balloon』も「SONAR TRAX」に選ばれた。そんなchelmicoが、6月1日に4thアルバム『gokigen』をリリースした。RachelとMamikoはこのアルバムに、そして収録曲『O・La』にどんな自分たちらしさを詰め込んだのか。
Rachel:『gokigen』がどんなアルバムになったかという話ですけど……まずタイトルが『gokigen』だよ?
Mamiko:うん、『gokigen』ではあるけれど、いろんな機嫌が詰まっているという感じですね。暗めの曲、しっとりとした曲、明るい曲、友だちへの思いを歌った曲、はたまた片思いの曲があったりいろいろだよね。
Rachel:そうだね。そしてこの『gokigen』の中に収録されている『O・La』は、1番『gokigen』なナンバーだと思います。
Mamiko:何と言っても、私たちのルーツでもある憧れのRIP SLYME・DJ FUMIYAさんが作ってくれて、夢が叶った楽曲と言ってもいいよね。RIP SLYMEらしさもあるけれど、chelmicoらしさも詰まっているという。
Rachel:汗臭い感じは珍しいかなと思います。
Mamiko:<この世界は窮屈かも>という歌詞があるんですけど、<かも>と歌っている部分がすごくchelmicoらしいかも。
Rachel:そうだね(笑)。私たちは強気なメッセージ性の楽曲は基本的に作らないからね。言うことは言うんだけど、強く言い切らないところがchelmicoらしさかも。強く言わないのは、自分が強く言われちゃうとびっくりするから(笑)?
Mamiko:そうかもね(笑)。
Rachel:強く言い切るのは私たちの柄じゃ無いって感じかな。たまには言うけど、言い方がポイントになってくるね。
Mamiko:そうだね。でも各々好きなように楽しんで欲しいです。一度きりの人生だし(笑)。
“なんか楽しそうな人たち”になりたくてchelmicoを始めた
『gokigen』というタイトルだけれども、“いろんな機嫌が詰まっている”とあっけらかんと言ってのける、ある種の奔放なキャラクターとポップなセンスがたびたび話題を呼ぶchelmico。そんなchelmicoらしさはどのようにして作られていったのか。
Rachel:私たちのルーツとなる楽曲ということですが、選んだのはもちろんRIP SLYMEの『JOINT』です……!
Mamiko:はい、これ最高!
Rachel:出会ったのはリリースされた2003年ですね。
Mamiko:もう19年前になるんだね。
Rachel:でも今聴いても、全然古い感じしない。
Mamiko:<やばいくらいいいぜー>って歌ってるけど、歌詞に<やばい>ってフレーズが入ってるのが、当時「かっこいい!」って思ってたな〜。
Rachel:そうだね。あと、歌詞の内容が聴いただけだと理解できなかった(笑)。
Mamiko:うん、早口なんだよね。でも、「それがかっこいい……!」みたいな。
Rachel:今、歌詞を改めて読むと結構強烈なパンチラインがたくさん並んでいるよね。やっぱり改めて、すごくかっこいい楽曲なんだな!って。この曲がchelmicoに通じるところは、軽快にラップを繋いでいくところかな。あと楽しそうな感じというか。
Mamiko:そうだね。もともと“なんか楽しそうな人たち”になりたくて、chelmicoを始めたからね。
Rachel:RIP SLYMEには“なんか楽しそうな人たち”っていう空気感があるんだよね。でもそんなメンバーのDJ FUMIYAさんと今回は一緒にアルバムの曲を作れて本当にうれしいね。
Mamiko:ありがたすぎる……! 夢が叶ったね。
Rachel:いつも「DJ FUMIYAさんと一緒に何か作りたいね」って言ってたけど、こうして「OK」してくれると本当にうれしいね……!
明るい存在感も魅力のchelmico。RIP SLYMEとの出会いがあったからこそ、“なんか楽しそうな人たち”になりたいという夢が今、音楽シーンで叶えられているのかもしれない。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。
