
Hump Back、チャットモンチーにまつわる「涙腺がヤバかった」思い出
Hump Backが、自身の音楽のルーツや、楽曲『tour』に込めた想いを明かした。
J-WAVE(81.3FM)で放送中の番組「SONAR MUSIC」内で、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。本記事は、過去の放送から、Hump Backのみなさんの楽曲に込めた想い、アーティスト人生に影響を与えた楽曲との出会いについてのお話をご紹介いたします。
※J-WAVE NEWS 2023年7月6日掲載記事を一部編集し転載しています。
ツアー続きの日々の中から生まれた曲
2009年に高校の軽音楽部で結成されたHump Backは、林萌々子(Vo, G)、ぴか(B, Cho)、美咲(Dr, Cho)からなる3ピースバンドだ。とにかくライブをたくさん行い、フェスへの出演も多数。着実にファンを増やし、全国のホール規模ライブも軒並みソールドアウトになっている。2018年にリリースされた1stシングル『拝啓、少年よ』は、J-WAVEの「SONAR TRAX」に選出されている。そんなHump Backは、6月21日に両A面シングル『tour / Linger』をリリースした。今回は『tour』に込めた自分たちらしさについてメンバー全員で語ってもらった。
林:『tour』はどんな曲になりました?
ぴか:ええ、曲やな〜。
美咲:かっこいい……!
林:そやな。うちらずっとツアーをしていて、ツアーを周り終わったら次のツアーを周るみたいな生活をしているんですけど、その中で生まれた曲がまさに『tour』で。最初の<うねる高速道路/右に左に夕陽を感じながら>という一節は、まさにツアー中の気持ちを歌いました。私いつも車の助手席に乗る派なんですけど、夕方くらいになってきたら西日がすごい眩しいんです。高速道路ってめっちゃうねってて、左から西日が眩しいかと思ったら、次は右から眩しかったりして。
ぴか:あるな。
林:それを感じたときに最初の一節ができて、そこからやっと形になったみたいな曲です。この曲のHump Backらしさはどこに感じる? そもそもHump Backらしさって何?
ぴか:考えててんけど、<僕>とか<なのさ>ってHump Backらしさなのかと思ったけど、林萌々子らしさだと思って。そこで思いついたのが、歌始まりがだいたい最高にいいってこと。
2人:あははは(笑)。
美咲:歌始まり多いよな(笑)。
林:私が曲作ってるから、どうしても自分先行になるっていうかな(笑)。なるほどな。アレンジとか楽曲の面でこだわったところはある?
美咲:ドラムはめっちゃライブ感意識して作ったかな。
ぴか:ベースはサビに入る前のフレーズを耳済まして聴いてほしい。まじで頑張った……!
林:私もうねってる高速道路をイメージしたギターを弾いた。
ぴか:各々、頑張っているところがあるので、そこに注目して聴いてほしいですね。
林:それでもこれはライブで聴くのが1番だと思うので、ぜひライブに遊びに来てください。待ってます〜!
カバーし続けた、チャットモンチーの『湯気』
高校の軽音楽部で結成されたHump Back。そんなバンドのルーツの1曲とは?
林:うちらが選んだルーツの1曲はチャットモンチーの『湯気』です。もともと、Hump Backは高校の軽音部で組んだバンドなんですけど、そのときはチャットモンチーのコピーバンドをやっとったんですね。3年間、自分たちの曲を作りつつやけど、チャットモンチーの曲をコピーしたりして。卒業してライブハウスで演奏し始めたとき、自分たちの曲でステージに立つけど、最後までコピーしてる曲で残ったのが『湯気』やったんです。そしてこれはよりルーツやなと思ったのが、チャットモンチーのトリビュートアルバムに参加させてもらったとき。
うちらは『どの曲でもいいですよ』って言ってもらった中で、当時カバーしてた『湯気』を選ばせてもらったんですね。これはもう超本気リスペクトカバーみたいな感じやったよな。
ぴか:そやなぁ。
林:チャットモンチーが聴いたら「そのままのリスペクトすぎて、めっちゃ照れた」って言ってくれたみたいやからな。
2人:あははは(笑)。
林:「チャットモンチーの徳島こなそんそんフェス2018 ~みな、おいでなしてよ!~」に出させてもらったときに、ドラマーがおらん状態やから、その日に出たドラマーが2曲ずつ叩いたんやけど、美咲も叩いたんよな。
美咲:そう、本人2人の後ろで『湯気』を叩いて、ほんまにやばかった。
林:うちらもヤバかった(笑)。
ぴか:涙腺がな(笑)。今でも思い出せるわ。
林:なので『湯気』はHump Backのルーツであり、うちら3人にとって思い入れの強い楽曲です。
日本のロックシーンに多大なる影響を残したチャットモンチー。Hump Backもそんな彼女たちのスタイルや音楽に魅せられていたようだ。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。
