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ワークライフバランスのために、具体的に実感できる改革を――東芝プラントシステム

東芝プラントシステム株式会社は、発電所や工場の設計・建設を行ったり、空港・鉄道などの交通システム設備などを手掛けたりする総合エンジニアリング企業です。1923年創立という歴史ある東芝プラント建設株式会社と、東芝エンジニアリング株式会社が2004年に合併して誕生した会社で、現在、従業員数はおよそ3,200人です。

J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で、さまざまな企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。本記事では、過去の放送の中から、東芝プラントシステム株式会社の回をご紹介します。

人に優しい会社を目指して

はじめに、東芝プラントシステムが働き方改革に取り組んだきっかけについて、採用・教育担当参事の加藤直子さんにお話を伺いました。

同社は、労働基準法の改正をきっかけに、2年前から生産性向上のための取り組みを始めました。建設業は女性の数が少なく、女性が働きやすい環境を整えていくことも改革の一つと考えています。エンジニアリング企業は人が財産。社員一人ひとりが輝く、人に優しい会社を目指しています。

インタビュー加藤

加藤直子さん

昨年の緊急事態宣言を受けて、会社全体で一気にテレワークを導入せざるを得なくなった際は、社員の自宅のWi-Fi環境を整えることや、ノートPCの配布など、課題が多くありました。ただ、多くの社員がテレワークは可能だと実感できたことが、改革を加速させる力になりました。

今後も、「ニューノーマルに対応した変化を生み出す会社になりたい」と加藤さんは言います。

オフィスの様子

「働き方改革」について話し合いを重ねること

続いて、働き方改革の「トライアルチーム」の活動について、火力プラント機械技術部・部長の加田直人さんに伺いました。

トライアルチームとは、まず試験的にいくつかの改革を行って、その成果を検証していたグループです。加田さんは当初、戸惑いを感じていましたが、「自分たちのありたい姿を達成することが働き方改革である」という考え方が分かって、逆に積極的に取り組んだそうです。

定時帰宅を促す「リフレッシュデー」の導入では、日程を貼り出して共有することで、上司の目を気にすることなく、定時に退社することが可能になりました。また、業務が集中すると反応が遅くなるという会社のシステムの問題点を指摘し、システム部門の協力を得て業務の効率化が実現したと言います。
何より、働き方について話し合う機会が増えたことで、コミュニケーションが深まったことが成果の一つとして感じているということです。

総務部-事業部門検討会③

ワークライフバランスのための施策と、その成果

次に、具体的な働き方改革の施策について、勤労福祉担当主任の石井達廊さんに伺いました。

東芝プラントシステムでは、2009年に「はつらつワークライフ度」を導入。
これは、職場コミュニケーション向上のため、部門単位で年一人当たり1万円をレクリエーション費用として支給するものです。時間外勤務が少なくなった、あるいは休暇の取得率が高くなった部門には、さらに5,000円が上乗せされる仕組みとなっています。レクリエーション費用の使用目的は自由。社員は、さまざまなイベントを企画して活用しているそうです。

インタビュー石井

石井達廊さん

他にも、取り切れなかった有給休暇を積み立てて利用することができる「積立休暇」、自分の休暇をいつ取るか、年度の初めに登録する「フリーエントリー休暇」というユニークな制度も設けています。

ワークライフバランスのためのさまざまな施策によって、総実労働時間は10%削減、年休取得率も10%改善、年休取得率は70%と高い水準を保っているということです。

東芝プラントシステムの「働き方改革」のこれまでとこれから

最後に、働き方改革の成果と今後の展開について伺いました。

加藤さんは、女性社員の割合が徐々に増えていることを実感していると話します。建設業界全体で女性を増やすための取り組みが行われていて、東芝プラントシステムでも現場に女性のための設備を整えるなどした結果、理系大学出身の女性社員が増えているそうです。

加田さんは、働き方改革による社内の変化を感じているそうです。当初は昔気質の社員の抵抗があり、ギスギスした雰囲気がありましたが、若手社員や派遣社員も一緒になって改革について話し合うことで、最終的には前向きに理解を示してくれるようになったということです。

また、人事担当グループ長の榎澤洋一さんには、今後の現場での働き方改革の必要性についてお話しいただきました。時間外労働が多くなりがちな工場や発電所の産業プラントの建設現場には、社員だけでなく、お客様や協力会社の従業員など多くの人がいるため、全体を巻き込んだ改革に拡大して進められないかということを考えているということです。

インタビュー榎澤

榎澤洋一さん


今週のお話から導き出す「WORK SHIFTのヒント」は・・・『ワークライフバランスのために、具体的に実感できる改革を』でした。

自分たちのありたい姿をイメージできるかどうか、そしてそうした働き方に対して会社全体で話し合い、共有していくことが、働き方改革を左右します。

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■「RECRUIT THE WORK SHIFT」バックナンバー

世の中のイノベーティブな「働き方」を朝の時間にお届け!『RECRUIT THE WORK SHIFT』(J-WAVE 81.3FM)は月曜日から木曜日まで、毎朝6:15ごろよりオンエア中です。
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