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藝大生3人組のmonje、その音楽表現のルーツとなるアーティストは?

現役の東京藝術大学生3人によるクリエイティブグループ・monje(モンジュ)の小牧果南と森山瞬が、自身の音楽のルーツや、楽曲『madobe』に込めた想いを明かした。

J-WAVE(81.3FM)で放送中の番組「SONAR MUSIC」内で、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。本記事は、過去の放送から、 monje(モンジュ)の小牧果南さんと森山瞬さんの楽曲に込めた想い、アーティスト人生に影響を与えた楽曲との出会いについてのお話をご紹介いたします。
※J-WAVE NEWS 2023年4月6日掲載記事を一部編集し転載しています。

音楽に留まらない表現活動をするmonje

monjeはメンバーそれぞれが異なる創作活動を行う中、2020年夏に大学の課題制作をきっかけに活動をスタートさせた。音楽・言葉・ビジュアルを軸に、いわゆるバンドやユニットとは異なるスタイルで表現を行っている。そんなmonjeが「衣食住」をテーマした作品シリーズを発表。その中から、最新EP『衣』に収録された『madobe』が「J-WAVE SONAR TRAX」に選出されている。今回は『madobe』で表現した、monjeらしさについて、小牧と森山に語ってもらった。

小牧:『madobe』は私たちが作ったものの中で、初めて詩を先に書き上げた曲だよね。

森山:そうだね。

小牧:なので、私たちの中でも、これまで作り上げてきたスタイルの集大成なのかなって思います。

森山:ひとつ、区切りとなっている曲ですね。

小牧:私は個人的にこの曲に思い入れがあって。この曲はマジックアワーと呼ばれる夕暮れ時について書いてるんですけど、私は何かつらいことがあると、きれいな夕陽を暗くなるまで見続けるという習慣が子どものときからあるんです。自然と嫌なことが忘れられるんですよ。昔からそういう体質だったから、マジックアワーをテーマにした歌詞はけっこう書きやすかったし、実際夕暮れを見ながら創作しました。

森山:『madobe』って曲名も、自宅の窓辺からとってるもんね。

小牧:そう(笑)。それをローマ字表記にしたらかわいいかなっていう気持ちもありました。

この楽曲で表現したmonjeらしさですけど、個人的には音楽だけに留まらない活動というのが“らしさ”としてあると思っていて。それぞれ音楽以外にも美術などの作品を作っている中で、3人とも、生活とか身近なことを大切にしている感覚があって。だからこそ今回作品のテーマを「衣食住」にしているんです。この『madobe』も生活感だったり、ぬくもりというものが、上手く表現できたと思っています。

森山:そうですね。僕もこの曲を作るときに考えていたのは、やっぱり衣食住というものを大事にしているからこそ、これを聴いてくれる人の衣食住も大事にしたいという考えがあって。J-POPとして聴き馴染みのあるアレンジにしようと思った一方で、みなさんの生活の中に浸透していくような落ち着きも表現できたらと思っていました。ぜひこの曲を聴きながら、みなさんもマジックアワーを楽しんでくれたらうれしいです。


この曲に出会って「自由に音楽を作っていいんだ」と衝撃を受けた

大学が出会いの場だった3人。今回、選んでもらったルーツとなる1曲は、3人で初めてライブに行ったアーティストだという。

小牧:monjeのルーツとして選んだのは、MURA MASAの『Love$ick』という楽曲です。私はメンバー2人と出会うまでMURA MASAのことは知りませんでした。大学1年生の学園祭のときに2人と仲良くなったんですけど、すでに中川(琉那)と森山はMURA MASAが好きで。ちょうどその年の年末にMURA MASAが来日してライブをするということだったので、私も一緒に行きたいし、そこから聴き始めました。3人で初めて一緒にライブに行ったのが、MURA MASAだったよね。

森山:そうだね。よそにお出かけするのは、MURA MASAのライブが初めてだった。そういう意味でもmonjeの成り立ちにすごく大きな影響を与えていると思います。MURA MASAは僕が高2のときに見つけて、衝撃を受けました。それまでも、洋楽は聴いてたんですけど、いわゆるメジャーで流通しているようなmaroon 5とか。当時、エド・シーランの『Shape Of You』もすごくバズっていました。そんなときにこの感じの曲に衝撃を受けるっていう(笑)。

小牧:確かに。

森山:それまで僕はJ-POP中心に音楽を聴いていたので、この曲に出会って「自由に音楽を作っていいんだ」と衝撃を受けて。自分が好きなものって探し求めたら見つかるんだなって感覚もこのときに初めて知った気がします。藝大を目指したのも、このアーティストに出会って、「自分が好きなものを追い求めていいんだ」と教わったからじゃないかな。なので、MURA MASAに出会ってなかったら藝大に入学することもなく、monjeメンバーにも会っていなかったかもしれない。

小牧:そういう意味でもMURA MASAは私たちのルーツとして、かなり根元にあるね。


森山にとって藝大を目指すきっかけにもなったMURA MASA。間違いなくmonjeのルーツと言えそうだ。


アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。


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