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外食産業の常識を変えていく働き方――トリドールホールディングス

株式会社トリドールホールディングス(以下、トリドールHD)は、讃岐うどん専門店「丸亀製麺」やハワイアンパンケーキカフェ「コナズ珈琲」など、世界35の国と地域で1,700店舗以上を展開し、日本の外食産業をリードしている企業の一つです。

そんな外食産業を支えるトリドールHDの働き方とそれによって起こった変化について、飲食業界でも不可欠になりつつあるデジタルトランスフォーメーション(DX)の視点から見ていきたいと思います。

J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内でさまざまな企業や個人が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。本記事は、過去の放送の中から、讃岐うどん専門店「丸亀製麺」など、外食事業を展開する「株式会社トリドールホールディングス」の働き方への取り組みをご紹介します。

本質を見誤らないようにDXを進める

トリドールHDは、DXを推進し優れた取り組みを行う事業者を経済産業省が認定する「DX認定事業者」を取得しています。

そんなトリドールグループ全体の組織・人事戦略を担う、執行役員CHRO(Chief Human Resource Officer)の鳶本真章(とびもと・まさあき)さん(※)に、トリドールHDのDXについて伺いました。

「セントラルキッチンを持たず、1店舗ずつ“手づくり、できたて”を重視する中で、安定的な味を提供するにはマニュアルが大切です。従業員が見やすく・扱いやすくするために、iPadなどを導入してマニュアルのデジタル化を進めてきました。さらに、トレーニング・ツールのデジタル化を推し進めたり、まだまだ時間がかかっているバックオフィス業務やシフト作成などにはAI(人工知能)を導入したりして、効率化を図っています」

AIによるシフト作成は「誰が」「どの業務を」「どれだけ」「どのレベルで」できるのか、をデータ化することによって、理想的なスケジュールを作成することができるそうです。従業員に対しても、この業務をこのレベルでできるようになれば、どれくらい仕事の幅が増えるのかを示すことができたり、お客さんから見ると常に一定以上のスキルを持ったスタッフが全てのポジションにいたりするなど、安定した味の食事を提供できるというメリットがあるそうです。

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鳶本真章さん

頼れる部分はAIに頼る。しかし、それらはあくまで店舗における顧客の体験価値の最大化、食の感動体験の提供のために行っているとのこと。必要な業務を不必要としてしまったり、本質を見誤ったりしないように進めていきたいとも話していただきました。

ABWを取り入れた飲食業らしくないオフィスとは

長きにわたり人手不足や、高い離職率といった問題に悩まされてきましたが、トリドールHDでは2019年、そういった課題を払拭する意味も込めて、渋谷に“飲食企業らしくない”オフィスをつくりました。

渋谷の高層ビルで生まれたトリドールHD本社オフィスの開放的な空間には、多彩な打ち合わせスペースがいたるところに配置され、知識を刺激するライブラリーやギャラリー、集中して作業ができるカウンター席など、仕事の質を高める多様な仕掛けが導入されています。これは、仕事に応じて自分で働く場所を選ぶことができる「アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)」の考えを取り入れたオフィス空間です。

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ABWを取り入れた狙いについて、鳶本さんはこう話します。

「世界で通用するグローバルフードカンパニーを目指すためには、自分で意思決定し行動ができる人の集合体になることが重要だと考えています。自分でものを決めるということは毎日の積み重ね、働き方が重要なんです。その日の行動に合わせて、どこに座るのかも自分で決めてほしい。今日は人と話すことが大事なのか、集中することが重要なのか、1日が始まる前から自分で考え決めていく。そのためにABWを推進しています」

一方で、オフィスに極力コストをかけないのが飲食業界の常識とも言われる中、コミュニケーション・コストについてはどのように考えているのでしょうか?

「コミュニケーション・コストを下げることは以前から重視されてきました。Zoomなどが登場し、その重要性はコロナ禍でさらに増していると思う反面、オフィスで直接、考えをぶつけ合いイノベーションを生むことも重要だと考えています。リモートとリアルで、するべき業務を会社ごとに定義していくことが大切なのかなと思っています」

オフィスでの日々の働き方はもちろん、リアルでするべきなのか、リモートにするべきなのか、自分で意思決定し行動できる人を育てていこうというトリドールHD。その先には、マニュアルでは切り開けない外食産業の未来を見据えているように感じます。

多様性があるからこそ「Toridoll-er’s Value」をつくる

世界で通用するグローバルフードカンパニーとなるために求められる人材は、多様な価値観を持った、多様な人材。そのためトリドールHDでは、外食業分野における在留資格「特定技能」を用いた外国人社員登用を行っています。外国人でもアルバイトから社員へ。社内資格制度である「麺職人」や「天ぷら職人」の資格取得を目指したり、外国人アルバイトスタッフのトレーナーとして活躍する道や、日本で培った技術や経験を母国に持ち帰り、海外のトリドールグループの店舗で働いたりする道などが期待されているそうです。

国籍の他にもう一つ多様性に関して重視しているのは、セクシュアル・マイノリティーへの取り組みです。性別・国籍にかかわらず異なる考えを重視し、違いを生かすダイバーシティ&インクルージョンを社員全員に求めており、LGBTQ当事者の方によるセミナーの実施や、LGBTQ従業員向けの相談窓口の設置、オウンドメディアにてLGBTQを啓蒙するための記事を掲載するなど、積極的に取り組んでいます。

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そして、企業が成長し、規模も大きくなっていくにしたがって、大切になってくるのが「何を目指し、どんな集団になっていくか」ということ。トリドールHDでは昨年から、社員やスタッフがどんな人材であるべきなのか、今後どんな成長が求められるのかを明文化した「Toridoll-er’s Value」というものをつくったそう。

鳶本さんに、その狙いについて伺いました。

「我々は複数の業態を複数の国や地域で展開しているので、全組織で共通の価値観や行動の指針になるものが重要だと思っていました。そんな中、昨年、5つの行動指針『Toridoll-er’s Value』というものを策定しました。これは、トリドールHDで働く人がどうあってほしいのかを具体的に表現したものです。採用や評価制度にも組み込み、入社から日々の業務まで、この指針に沿って意思決定が行われています」

人種や価値観、国籍も異なる多様な価値観を持った人たちが働く、グローバルな外食企業。多様性への取り組みを進めるからこそ、企業として行動や発想のもととなる基準を示し、そして共有することが大切ということでしょうか。

事業やサービスを生み出せる“人材”を生む企業を目指して

味やメニューはまねされることはあっても、モチベーションが高い社員はお金をかけてもコピーできない。そんな思いのもと、トリドールHDでは事業モデルだけでは勝負しない「人材開発企業」として進んでいくことを発表しています。

鳶本さんは、人材開発企業に関してこのように話します。

「我々は飲食業界で唯一無二の人材開発企業になることをグループビジョンに掲げています。事業やサービスを生み出すのではなく、事業やサービスを生み出すことができる“人材”を生み出す会社になっていきたい。そんなこともあり、社内には部門横断型のプロジェクトチームが多数存在していて、参加には社員の自発性を大切にしています。結果としてモチベーションが高く、生産性の高い人材の開発にもつながっていると思います」

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ご紹介した株式会社トリドールホールディングスの働き方への取り組みから番組が導き出す「WORK SHIFT」のヒントは・・・『持続的な成長のためには、サービスの開発よりも、サービスを開発できる人材を育てることが大切!』でした。

自分で意思決定し行動できる人が育つこと。そんな個が集合体となることが会社の強さにつながるのではないでしょうか。

※肩書などは放送当時のものとなります。

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■「RECRUIT THE WORK SHIFT」バックナンバー

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