テレワークの問題点から考える、これからの仕事と働き方〜『テレワークの「落とし穴」とその対策』著者・小林剛さん〜
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

テレワークの問題点から考える、これからの仕事と働き方〜『テレワークの「落とし穴」とその対策』著者・小林剛さん〜

元・毎日新聞の経済部記者で、昨年8月には著書『テレワークの「落とし穴」とその対策』を出された小林剛さん。テレワークに移行する企業や個人が多い中、よりスムーズなテレワーク環境の実現に向けて、テレワークにまつわる問題点などについて小林さんと振り返りました。

J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で、さまざまな企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1月25日~28日の放送では、『テレワークの「落とし穴」とその対策』著者の小林剛さんに、スムーズなテレワークについて伺いました。

テレワーク導入の難しさ

日本では、職場環境や組織構造、そして仕事に対する価値観などから、なかなか進んでいなかったテレワーク。その実施率は2018年の時点では、わずか7%で、ほとんどの企業が経験していない状態。そこから、新型コロナウイルスの感染拡大で急遽スタートせざるを得なかったようですが、実はテレワーク先進国と言われていたアメリカでも、その実施には難しいものがあったようです。

画像1

そんな、多くの企業が試行錯誤していたというテレワークの活用。
日本の大手企業にもすでに導入していた企業はあったそうですが、新型コロナウイルスによって、半ば強制的に、多くの企業が準備もなく導入を強いられる形となりました。そのため、導入企業の半数以上が「仕事効率が下がった」と感じているという結果も出たようです。

勤怠管理の難しさと、みなし労働時間制の厳しさ

テレワークにおいて難しいとされているものの一つが、「勤怠管理」です。

テレワークでは、仕事とプライベートの線引きや、またどれくらい真面目に業務に取り組んでいるかなど、上司は部下の仕事ぶりを把握しにくく、コミュニケーションも取りづらいとされています。
小林さんの著書では、実際に企業で導入されているツールとして、パソコン上でのタイムカードと言われている「F-Chair+(エフチェアプラス)」や、Webカメラで数分ごとに自動的に社員の顔を撮影するアメリカ製の「Sneek(スニーク)」というツールが紹介されています。

また、テレワークの問題点として働き盛り世代から上がっていたのは、「給与が減ったこと」と「労働時間が長くなった」という点。一時はSNSでも話題になるなど、これから検討が必要な課題も出ているようです。

テレワーク下における「伝える」ポイントと、労災申請について

著書で小林さんは、テレワークの「落とし穴」の一つとして「情報共有の難しさ」を挙げていますが、テレワーク導入の際の課題として専門家が真っ先に挙げるという「コミュニケーションの在り方」。
「伝えた」ではなく「伝わった」ということが重要となりますが、著書の中で紹介されている「伝える」ポイントとしては、

・伝えたい内容は最初の段落に盛り込み、一目で読める・分かるメールを心掛けること
・オンライン会議では会議前に議題を送っておくこと
・オンラインでは、話し合いの前に雑談の時間を設けること
・オンライン会議中は、司会者がどんどん指名する形をとり、参加者は理解した時のサイン(ジェスチャー)を決めておくこと

などのアドバイスが掲載されています。

そして、テレワークでよく知られていないのが「労災」にまつわる問題。
私的な行動と業務との区別がつきにくいとされる在宅勤務ですが、業務中の事故であれば、自宅でも労災が申請できるそうで、よりスムーズな労災申請のためには、仕事をしていたことを示す証拠、送受信記録やパソコンのログイン・ログオフ記録などを確保しておくことなどが大切なようです。

これから必要とされる人材とは

コミュニケーションの在り方や伝え方、また働き方やマインドなど、テレワークを行っていくために必要なポイントが多々ある中、テレワークを維持するために必要だと言われているのが、雇用スタイルを「ジョブ型雇用」に転換すること。

特定の仕事内容に対して人を雇用する「ジョブ型雇用」に対して、日本で従来行われてきたのが、新人一括採用など、人ありきで採用するやり方でした。
ですが、テレワーク下では、任されたタスクや業務を完了することが目標とされるジョブ型雇用の方が、上司が自分をどこで評価するのかを心配することもなくなるとされているようです。
一方で、「日本ではなかなか浸透しにくいのでは?」という意見も、専門家から上がっているそうです。

そんな中、小林さんが考える、これからの働き方で必要とされる人材とは、「理系の人材」だと言います。デジタルツールが伝える人、またデータの時代に統計学を学んでいる人などが活躍する時代となり、経営者にも理系の知識を持つ人が求められるのではないかとお話しされていました。


今週のお話から導き出す「WORK SHIFT」のヒントは…『テレワークだからこそ、人間力や対応力が問われる時代に』でした。

デジタルツールの活用や勤務時間・生産性における課題、そして画面越しで希薄になりがちだからこそ必要となるちょっとしたコミュニケーションなど、さまざまな問題点も分かってきたテレワーク。こういった落とし穴を学ぶと共に、最新ツールを活用しながら柔軟な対応力で仕事を進める人間力が、より良いテレワーク環境実現に必要なのかもしれません。

***

■「RECRUIT THE WORK SHIFT」バックナンバー

世の中のイノベーティブな「働き方」を朝の時間にお届け!『RECRUIT THE WORK SHIFT』(J-WAVE 81.3FM)は月曜日から木曜日まで、毎朝6:15ごろよりオンエア中です。
▼J-WAVE番組サイトはこちら
https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/quote/index.html
▼これまでの記事はこちら
https://antenna.jp/articles/5248566


ありがとうございます!また寄っていただけたらうれしいです。
リクルートの”今”を伝える公式noteです。目指す世界観”Follow Your Heart”を体現するストーリーや日々の暮らしのヒントをお届けしていきます。