業界の常識を疑ってみることから、成長する改革が始まる――コミュニティサロン と和
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業界の常識を疑ってみることから、成長する改革が始まる――コミュニティサロン と和

株式会社リクルート 公式note

19種類の雇用形態で、美容師の働く環境を整えている「コミュニティサロン と和」(以下、と和)は、東京・巣鴨に店舗を構える美容室。「訪問美容 と和」として、訪問美容も手がけており、現在の従業員は7人です。

J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で、さまざまな企業が取り組んでいる「新しい働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。本記事は、過去の放送の中から、「コミュニティサロン と和」の取り組みをご紹介します。

19種類の雇用形態を用意!

「と和」が働き方改革に取り組んだきっかけは、2つの大きな出来事でした。

「と和」を運営する、株式会社社会起業家パートナーズ取締役の小池由貴子さんによると、2つの出来事とは、2015年に業務委託のスタッフから未払い残業についての労働審判を申し立てられたこと。また、2018年に、10人いる社員のうち7人が退職するという大量退職が起きたこと、だったそうです。

2つの出来事の背景には、労働環境に対する社員の不満が蓄積していたということ、そして「ノー残業デー」や「フレックスタイム制」など、「制度さえつくれば退職は防げるだろう」という考えが会社側に存在していたということがありました。

それらの背景を踏まえて、同社ではワークライフバランスのための制度を整え、その上で一人ひとりの生活や価値観に寄り添う制度づくり=働き方改革を推し進めてきたのです。

株式会社社会起業家パートナーズ 取締役・小池由貴子さん

「と和」が最初に取り組んだ働き方改革は、社員の働き方を19種類に整備することでした。独身・結婚・妊娠・子育てなど女性のライフステージに合わせて、19種類の雇用形態・給与体系を用意して、それを選べるようにしたのです。

働き方そのものは、フローチャートで見える化されており、「1週間の出勤日数」「1日の労働時間」をYES / NOで選んでいくと、19種類のうちのどの働き方が自分に適しているかが分かるような工夫も施されています。

「働き方は変えられる」を合言葉に、残業を大幅減

「と和」では、給与そのものについても思い切った取り組みが行われています。

一般的に美容室の給与は、基本給プラス歩合制です。基本給に指名料や対応したお客さまの人数分が歩合給として上乗せされます。「と和」は歩合制がなく、同一労働・同一賃金の基本給と、修得技術によって異なる技能資格手当の合計で安定的な収入を得られるような仕組みを整えています。

当初は不安感もあったそうですが、歩合がないことが短い時間で効率よく働くことにつながり、残業代の抑制に役に立っているということです。

美容師は技術職であるため、朝と夜に練習時間を設けるのが通例となっています。しかし「と和」では、朝と夜の営業時間外の練習を禁止、練習は営業時間内の空き時間に行うことにしました。また、営業時間前後の準備と片付けの時間を削減するために、ToDo表で各美容師の1日の働きぶりを見える化して、効率よく仕事が進められているかどうかをチェックできるようにしています。この取り組みによってもまた、残業が減少したとのことです。

小池さんは、「と和」の働き方改革のコンセプトは「働き方は変えられる」だと言います。好きで始めた美容の仕事を長く続けられるように、美容師の労働環境を変えていきたいという強い思いがあるとのことでした。

「と和」式、有給を100%取得する方法

「と和」は、働く人に合わせた勤務形態だけではなく、きちんと休むための改革にも力を入れています。

その取り組みの一つが「勤務間インターバル制度」です。これは、仕事の終わり時間と次の仕事の開始時間を12時間以上空けて、その間に“しっかり休みを取りましょう”というもの。長時間労働を抑制するだけでなく、スタッフの健康管理のための仕組みです。

小池さんは以前働いていた店舗で体調を崩し、半年間療養生活をしたことがあります。その経験から、妊娠や出産だけでなく、病気などもうまく乗り越えて働ける方法はないかと考えたことが、この制度の誕生につながったということです。

シフト制で働く美容業界は有給休暇を取ることが難しい業界だといいます。しかし「と和」では、各美容師に自分が有給をどれくらい持っているかを把握させ、有給を100%取得するようミーティングで話し合っています。

そのようにすることで、休みやすい環境をつくることはもちろん、自分の好きなこと・やりたいことに関わることで気分転換をし、自分の仕事にも楽しく取り組むことができるようにし、ボランティア休暇・リフレッシュ休暇も取得しやすいようにしているそうです。きちんと休むから、きちんと働くことができるのです。

5_スタッフ

美容師が長く働ける業界にしたい!

働く人に合わせた19種類の雇用形態、長時間労働を抑制するための休み方改革など、さまざまな取り組みを続けてきた「コミュニティサロン と和」。

これらの取り組みを行ってきた理由について、小池さんは「美容業界全体を変えて、美容師が長く働ける、そんな環境づくりをしたいから。自分たちが発信することで、業界全体が良くなってほしい」と言います。

美容師の平均年齢は28歳。30歳前後で、結婚して退職していく人が大半です。美容師免許の登録者数は約125万人。一方で就業しているのは約50万人です。国家資格にもかかわらず、40%しか就業していない背景には労働問題があると考えざるを得ないし、積み重ねてきたスキルを捨てて、別の仕事に就く人が多いのはもったいなさすぎる。小池さんはそのように考えています。

「と和」は、同社のさまざまな取り組みが評価され、2018年の東京ライフ・ワーク・バランス認定企業に選出されました。有給の取得率は100%。残業時間も削減され、離職率はゼロとなっています。さまざまな成果を出すことで業界の常識を壊してきた「コミュニティサロン と和」。これからも、トライアンドエラーでどんどん新しい制度を取り入れていくそうです。

「コミュニティサロン と和」の取り組みから導き出す「WORK SHIFT」のヒントは・・・『業界の常識を疑ってみることから、成長する改革が始まる』でした。

大胆な発想が、働き方を変える大きなチャンスにつながります。

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