ワークライフバランスの取り組みが、企業を大きく成長させる――トラスコ中山
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ワークライフバランスの取り組みが、企業を大きく成長させる――トラスコ中山

株式会社リクルート 公式note

トラスコ中山株式会社は、機械工具などの工場用副資材を中心に、幅広い商品を扱う卸売企業。主な卸先には、機械工具商やネット通販企業、ホームセンターがあります。東京本社の他、大阪本社など国内外に事業拠点を持ち、従業員はおよそ2,900人です。

J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で、さまざまな企業が取り組んでいる「新しい働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。本記事は、過去の放送の中から、「トラスコ中山株式会社」の取り組みをご紹介します。

ワークライフバランス企業の“先駆者”として

トラスコ中山は、社員のワークライフバランスを整えることで、社員の会社へのエンゲージメントを高めてきた会社です。

同社の働き方改革への取り組みの歴史は古く、そのスタートは今から20年前にさかのぼります。それは、国の働き方改革関連法が施行されるはるか以前のことで、従業員を大切にする企業文化こそが、同社をこの改革に向き合わせたのだそうです。

「毎月開かれる経営会議冒頭の“中山(社長)提言”の中に、社員の働き方や安心して働ける職場環境について触れた発言が、必ず一つ、二つ入ってくる。その発言は“社員への想い”にあふれている」と、取締役経営管理本部兼デジタル戦略本部本部長の数見篤さんは言います。

従業員を大切にする姿勢は、トラスコ中山が長年大切にしてきている企業文化。同社のさまざまな取り組みは、昨今の働き方改革の流れに乗って始められたものではなく、長い期間時間をかけて取り組んできたものなのです。

★取材時使用:数見本部長画像★
トラスコ中山株式会社 取締役経営管理本部兼デジタル戦略本部本部長・数見篤さん

最初の取り組みは、社員のワークライフバランスのための施策。例えば、「ハッピーサンデー制度」は、単身赴任の社員が日曜日に家族と過ごすために月曜日の出勤を遅らせることができる制度で、2002年から始まりました。また、「おしどり転勤制度」は、女性社員が他社に勤める夫の転勤先に合わせて異動することが可能な制度で、2005年に始まっています。

日本の企業の中で、従業員のワークライフバランスについて考えられるようになったのは、2007年ごろからだと言われています。そのように考えると、トラスコ中山の動きがいかに早いものだったのかが理解できるでしょう。

「能力<意欲」の人事制度

トラスコ中山は、社員のための業務体制づくりにも積極的に取り組んできました。

その取り組みの一つ「ボスチャレンジ」は、トラスコ中山の「自覚に勝る教育無し」という理念に基づいて導入されています。「人事や上司によって、ボス=責任者が任命されるのではなく、ボスになりたいという自覚があり、なおかつ自ら“なりたい”と手を挙げた人」の中から責任者が決められます。

能力のあり・なしより先に、自覚や意欲を重視した制度となっているからこその“チャレンジ制度”。数見さんによると、「昇進試験などとは違う角度の人事制度だ」ということです。

トラスコ中山の業務体制づくりにおいて、「ジョブローテーション」も働き方改革を推進する上で大きな役割を果たしています。同社では、新入社員は流通センターに配属、2年目の社員は営業現場に配属、3年目からジョブローテーションでの異動……というふうに人事が決められています。

ジョブローテーションとは、営業本部や物流本部など5つの本部を横断して人事異動する制度。みんなが20年以上にわたってローテーションで仕事をしてきているため、どんなに違う環境からの異動であっても、どの部署も受け入れる体制が整っているのが強み。

この制度で社員が成長してきた、という実績もあります。「この仕事一筋」のような働き方をしてしまうと、50歳を過ぎてから「あの事務所へ移ってほしい」と異動通知を出されても、なかなか対応できるものではありません。若いときから多くの部署を経験することによってこそ、長く働きやすい環境ができ、活躍するフィールドも広がってくるのです。

【正式】バトラー

自分に合った働き方と休み方を考える

トラスコ中山は、働き方や業務環境を改善するためのさまざまな取り組みを進めていますが、有給休暇の取得促進もその一環です。

その取り組みは、「積み立て有休バンク」の意でネーミングされた「積休バンク制度」。今年1月から始められた制度です。従来は、有給休暇を積み立てられるのは過去2年分(2年経ったら有休取得の権利が消滅する)、最長60日間までという制限がありましたが、それを撤廃しました。例えば、65歳で定年を迎える人がフルで有休を残していたとすると、実に417日間も有休を利用することができるのだそうです。

「これは、社員がもともと持っている権利。それを長年にわたって使っていきましょうね、としただけ」と数見さんは語りますが、暦通りの会社休日(休日は土・日・祝)と積休バンク制度をうまく利用することで、混雑時を避けた日程で長期休暇を取得し、社員が取りたいタイミングで休暇を取得することが可能となります。

この制度があれば、突然の病気やけがなどで入院したときでも欠勤扱いにならないという安心感があるし、現在流行中のリカレント教育(個人の学び直し)に使うことも可能になります。いずれにしてもこの制度を採り入れたのは、社員たちがこれまで以上により安心して働くことができるようにすることが目的です。

社員が各自でランダムに休暇を取ることによって、セクションによっては人手が足りなくなり、余分に人を雇う必要も出てきますが、制度の導入は社員のセルフマネジメントを促すので、結果的に会社全体をマネジメントしやすくなるのではないかと社内では考えられているようです。

「社員一人ひとりが自分に合った働き方と休み方を考える、いいきっかけになってほしい」と、数見さんは話します。

【正式】I-PACK

大胆でユニークな取り組みを行ってきた真の理由

「おしどり転勤制度」「ジョブローテーション」「積休バンク制度」など、大胆でユニークな取り組みを行ってきたトラスコ中山。こうしたバラエティに富んだ制度を設けている背景には、「社員の皆さんに届けたい、ある“想い”がある」と数見さんは言います。

「働く上で大事なことは、たとえ意にそぐわない部署に配属になったとしても、仕事で大変なこと、つらいことにあったとしても、しっかりと前向きに頑張ることなんです。このことを分かってほしい」

キャリアプランを持つのは大事ですが、必ずしもプラン通りに進むわけではありません。どこで仕事をしても大変なことはありますが、楽しいことややりがいも必ずある。その当たり前のことを素直に受け止めて、仕事に励む。それが、トラスコ中山が大事にしていることなのです。

社員が安心してやりがいを持って働けることは、財務諸表には表れませんが、業績に与える影響は大きいと、同社は考えています。会社の資産の中で最も大事なのは“人”です。だからこそ、社員の声に耳を傾けて、より働きがいを感じやすくて使いやすい制度にブラッシュアップしていくことが大事なのだそうです。

トラスコ中山株式会社の取り組みから導き出す「WORK SHIFT」のヒントは・・・『ワークライフバランスの取り組みが、企業を大きく成長させる』でした。

働く人を基本とする取り組みが、改革の大前提なのです。

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■「RECRUIT THE WORK SHIFT」バックナンバー

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