株式会社リクルート 公式note
性別にも世代にも偏らない、バランスの良い取り組みが会社を成長させる力になる――長岡塗装店
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性別にも世代にも偏らない、バランスの良い取り組みが会社を成長させる力になる――長岡塗装店

株式会社リクルート 公式note

株式会社長岡塗装店は、島根県松江市にある塗装会社。創業83年を数え、従業員は29人です。経済産業省の制度「健康経営優良法人」や、全国健康保険協会島根支部が運用する「ヘルス・マネジメント認定事業所」など、働き方に関する数多くの認定・表彰を受けています。

J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で、さまざまな企業が取り組んでいる「新しい働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。本記事は、過去の放送の中から、さまざまな世代の働き方を改革することで“退職者ゼロ”を達成した「株式会社長岡塗装店」の取り組みをご紹介します。

目の前の社員のことを考え抜いた

長岡塗装店は、かつて若い職人見習いや社員の7人中7人が、入社して1年も経たずして辞めていくほど、離職率の高い会社でした。それが、今から24年前の1997年、あるベテラン社員による「社員が辞めるのは会社の責任だ!」というひと言がきっかけとなり、働き方改革に取り組むことになったと、常務取締役の古志野純子さんはいいます。これは働き方改革関連法が施行される20年以上前のことでした。

「当時は、新卒入社する人はほぼおらず中途入社がほとんどで、10人入って来た人のうち1人が職人として育っていく、それくらいが当たり前だと思っていました。しかし、1997年のベテラン社員の発言をきっかけに、若い社員に、『ここで長く働きたい』『この会社が好きだ』と思ってもらうようにならなければ、会社は存続していけないと考えるようになり、若手社員の優遇制度を始めることにしました」

「『働き方改革』『子育て支援』『ワークライフバランス』『イクメン』『ダイバーシティ』といった言葉は今ではよく耳にしますが、そうした言葉が広まる以前より自社では取り組んできました。制度があったから動いたのではなく、目の前の社員のことを考えた結果、始まったことにすぎないのです」

常務顔写真2

株式会社長岡塗装店 常務取締役・古志野純子さん

働き方改革で重要なのは「バランス」を取ること

長岡塗装店が、はじめに取り組んだのは定年後の再雇用制度でした。当時60歳だった定年の年齢を65歳に引き上げたのです。この制度は、今でこそ当たり前になっていますが、同社では見本になるような腕のいい職人に働き続けてもらわなければ、若い人たちは会社に残らないと考え、1998年に導入しました。

次に取り組んだのは、男性社員の育児対策です。2002年、育児と仕事を両立させていくことに苦労する男性社員の姿を見た古志野さんが旗振り役となって、「看護休暇制度」を設けました。この制度は、子どもが病気になったときなどに利用できるもので、特別な有給休暇として5日間、短時間から使えるようになっているそうです。

古志野さんは、働き方改革を進める上で重要なのは、各制度の「バランス」だといいます。若手・中堅・ベテラン、それぞれのライフステージによって抱える問題は異なるからです。

「育児・保育をする人の制度だけを持っている会社はいびつだ、と思います。先輩社員はいずれ、親の介護などの関係で働き方を調整せざるを得なくなる可能性があります。そうなったときに、制約の少ない若い人が先輩社員を助けられるような制度も必要かと思い、そのためには資格・免許の取得が必要になると考えました。その結果、それに必要な時間と費用を会社が全面的に負担するという、不公平感のない制度づくりを2002年に一度に行いました」

女性社員1

働く環境を整えたことで、安心感を与えられる会社に

長岡塗装店の働き方改革は、女性活躍の取り組みでも注目されています。職人の世界で働く女性への施策は、どのように行っているのでしょうか。

2005年に妊娠・出産した女性社員は、初めて同社で産休・育休を取得した女性社員となりました。同社ではそれ以前に、男性社員が育児休暇を取っていたので、男性・女性にかかわらず、“制度の利用が当たり前”という環境ができていました。だから会社としては、社員一人ひとりに合わせ、必要に応じて制度を改良・適応させていくだけで良かったのだそうです。

長岡塗装店では、かつて男性だけだった職人の現場でも、女性が活躍するようになってきました。これは、あえて女性に特化しない働き方改革を推進してきた結果だといいます。

ある女性社員は、現場監督として今年で8年目を迎えます。また、2016年には、現場作業員として最初の女性社員が入ってきています。古志野さんは、働く環境を整えたことで、「あの会社なら(働いても)大丈夫」だと、周囲から考えられるようになったからではないかといいます。女性社員たちが示した「(現場での仕事も)できる」という姿勢こそが、会社に意識改革を起こしたと感じているそうです。

女性社員2

社員が自ら働き方を選び、次世代に伝えていくために

長岡塗装店は、2009年までに現在実施している制度の90%ほどを整えました。その結果、退職者がゼロになりました。その後、2014年まで新しい制度をほとんどつくらず、改めて会社に何が足りないのかを検討したそうです。そこで、これまでに育ってきた社員たちが自ら働き方を選び、さらに次の人に伝えていくためにさまざまな研修制度を始めました。「新入社員も増え、制度を整えて、社員が辞めない会社になったことが何より良いことだ」と、古志野さんは考えています。

今後も現在の制度は維持していきながら、その都度、社員に制度を細かく説明して理解を深めてもらうように努めるそうです。また、休むことをマイナスに考えないということ。そして、会社の利益の使い道について分かりやすく伝えることで、働き方の柔軟性と透明性のある会社を目指していくということです。制度をプラスしながら継続していくことが、本当に働きやすい安心感のある会社につながるのです。

社屋

株式会社長岡塗装店の取り組みから導き出す「WORK SHIFT」のヒントは・・・『男女にも世代にも偏らない、バランスの取れた取り組みが会社を成長させる力になる』でした。

社員のために何ができるか。課題をしっかり把握するところから、働き方改革はスタートします。

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