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“コミュニティ・ワーカー”という第3の働き方

「新しいことに挑戦する人=革命家」を下支えすることを企業理念に掲げる株式会社女子マネ。代表取締役社長である中里桃子さんは、同志社大学を卒業後、広告会社の営業職や数社にわたる新規事業の立ち上げを経て、2016年に「株式会社女子マネ」を設立しました。同社では、1人社長や事業主が得意なことに集中できる環境を提供するため、お客さまのオンラインサロンの立ち上げやコミュニティ運営などを支援しています。

J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内でさまざまな企業や個人が取り組んでいる「新しい働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。本記事では、過去の放送から、株式会社女子マネの代表取締役・中里桃子さんが提唱する、自分らしさを大切にしながら仲間とつながり、成果を出す、“コミュニティ・ワーカー”という働き方に注目します。

自分なりの貢献のカタチを見つけてお金を稼ぐ“コミュニティ・ワーカー”

コミュニティ運営のスペシャリストでもある中里さんは、ご自身の過去の経験から「コミュニティ・ワーカー」という働き方を提唱しています。この働き方にたどり着いた経緯には何があったのでしょうか。

「もともと人付き合いが得意ではなく、会社など既存の関係性の中だけで人間関係を改善できず、ほぼ毎年転職していたんです。30歳のときに参加した読書会で、初めて周りの顔色を気にせずに自分のやりたいことを話すことができました。会社とは別の競争のないところで、やってみたい経験をしたり、スキルアップを図ったりして、それを会社や新しい環境で転用すれば、培ったものを効率よく生かすことができると感じるようになりました」

「このままでいいのかな」「現状を変えたい」と思いながらも、何をしたらいいのか分からないという方に試してほしいと、中里さんが話す「コミュニティ・ワーカー」という働き方。

中里さんによると、働き方には大きく分けて3つの道があるといいます。第1の道は「会社員として出世を目指す選択肢」、第2の道は「スペシャリストとしてスキルでお金を稼ぐ選択肢」、そして第3の道が「いくつかのコミュニティに所属し、自分なりの貢献のカタチを見つけてお金を稼ぐ“コミュニティ・ワーカー”」です。現代は変化が激しく、将来の予測が困難な“VUCA”時代ですが、周りの環境が変わっても複数のコミュニティに居場所があることで、いずれかが機能しなくなっても生きていけるというリスクヘッジにもなるそうです。

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株式会社女子マネ 代表取締役社長・中里桃子さん

複数の“居場所”を持つ働き方で見えてくるもの

中里さんは、コミュニティ・ワーカーという働き方における“居場所”とは、会社だけにとらわれるものではないといいます。“居場所”とはどのようなものなのでしょうか。中里さんはこう話します。

「会社員時代ずっと営業だったので、ノルマを達成しないと会社に居場所がないと感じていました。社内にしか人間関係がないと、自分の利害関係のある人に『助けて』とは言いづらい。なので、会社という居場所だけに支配されないで、自分のベースを支えてくれる居場所を持つことをおすすめしたいです」

複数の“居場所”を持つコミュニティ・ワーカーという働き方は、たとえ一つの場所でうまくいかないことがあったとしても、自分を全否定することなく、気持ちを切り替えることができるといいます。新たな場所でさまざまな役割を試してみることが、自分の強みを知ることにつながるそうです。

中里さんは、人は他者との違いでしか自分の強みが浮き上がってこないといいます。例えば、会議などを盛り上げ、円滑に進めるファシリテーションスキルなどは、他者と関わらないと見えてこない。自分にとっては普通のことでも、組織にとっては貴重なタイプのスキルながら、履歴書にも書きにくい。自分の強みが見つからないという人は、会社とは異なる場所に行ってコミュニケーションを取ることで、そんな強みが見つけられるかもしれません。

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やりたいことは、まずアウトプットする場所をつくることから

コミュニティ・ワーカーという働き方は、会社の中で限られたポジションをめぐって競争していくことや、終わりのないスキルアップが続く働き方とは違うとのこと。そのワークスタイルでは、“学び”や“スキルアップ”の面でも、人とのつながりが大切になってくるようです。

中里さんがおすすめする学び方は、“自分が応援したい人”を見つけること。「このままでいいのかな」という焦りや不安から、目的もない学びを続けることは疲れてしまいます。自分が応援したい人の具体的な悩みを解決するために、一つひとつ知識を身に付けていくことは苦にならず、自分のチカラになっていくといいます。

さらに中里さんは、会社に縛られない“居場所”を持つことで、新たな可能性が広がるとアドバイスします。

「新しい環境に行ったとき、誰もが自分のポジションについて手探りの状態だと思います。自分がやれる範囲だけで役割を決めていると、自分の新しい可能性や、人の役に立てることが発見しづらくなる。なので、まずは『経験したことがないけれど、学びながらその役割を担ってみたい』と正直に申し出て、アウトプットする場所を強制的につくる。そして、そのことについて一気に学んでみるのもおすすめです」

やりたいことがあったら、まずアウトプットする場所をつくってしまう。学びについても、自分だけで解決するのではなく、コミュニティとの関係の中でスキルアップしていくことがコミュニティ・ワーカーのスタイルだそうです。

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働きやすく、成長できる場を整える

コミュニティ・ワーカーも通常の会社と同じようにチームで働きますが、そのスタイルは少し異なっているようです。

「自分に足りないものがあるとき、足りない要素を把握して、それができる仲間を募ります。そして、その人が働きやすいと感じる場や、成長できる場として整えることを心がけるようにします。変化の激しい現代では、社内の人材を一から教育をして……ということをしている間に、世の中の変化に置いていかれてしまいますから」

複数のコミュニティに頼ったり頼られたりしながら、チームを良い方向に進めていくコミュニティ・ワーカーという働き方のコツは、始まりと終わりにあると中里さんは話します。

「気持ちよく解散するためには、気持ちよくスタートする必要があります。私はいつも、何か仕事がスタートするときに『これが達成できたら、こういう結果が出たらチームは解散します』と、チームとしての終わりを宣言します。だらだらと続けたり、フェードアウトしたりするより、いったん気持ちよくサヨナラしておくと、次に会ったときも気持ちよくスタートできるはずです」

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中里桃子さんのお話から番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは・・・『誰かのためになることは、自分のためにもなる』でした。

変化が大きい世の中だからこそ、自分らしくいられる居場所(コミュニティ)とつながる。その仲間のために学び、場を整えることが、自分の成果と成長につながるのではないでしょうか。 

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■「RECRUIT THE WORK SHIFT」バックナンバー

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